障碍者雇用の採用面接の採用側のポイント

障碍者とどう関わっていいか分からない

中途重度障害者カウンセラーということで、障害をお持ちの方から相談されることが多く「同じ立場だから気持ちも共感しやすいでしょうね」とカウンセラー仲間から言われますが、中途障碍者だからと言って全ての障害に関係する方の気持ちが分かるわけではないです。

具体的に話すと、障害を持つお子さんのご両親の気持ちは分かりませんし、先天性の障碍者の気持ちも分かりません、また、知的・精神の方の気持ちも分かりません。更には、同じ脳卒中による片麻痺の人でも症状によって全く違うので分からないことの方が多いです。 ですから生活環境や周りとの人間関係など環境でも違ってくるので、ほとんどの依頼に対してイメージしてカウンセリングに臨んでいます。

自身が障碍者の私ですらこんな感じですので、障碍者とは多様性の宝庫です。

健常者の違いに目が向きがちですが、障碍者というカテゴリーの中でもこれほど多様性がありますので、大変で難しいですが、是非、障害ではなく、その人一人一人に目を向けて興味を持ってください。 これが中途重度障害者カウンセラーとして日本の皆さんにお伝えしたいことです。

障害を個性と言い換える所以はここにあります。

障害も一人として同じものはないということです。

向き合うべきは障害ではなく、その人だということを心の片隅に置いておいて欲しいと思います。

どんな質問をしてほしい?

基本ですが、「どんな障がいを持っているのか?」は必ず聞きますよね?

それと併せて、「あなたの場合はどんな特徴がありますか?」と聞いてください。

同じ病気でも症状は個々によって違いますので、より具体的な情報を集めましょう。

更に、「現在のコンディションは?」と聞き、「主治医が就業可能という判断をしているのか?」をしっかりと確認することが非常に重要です。

もし、まだ踏み込むなら、就業が可能かどうかの判断するために、「現状の一日の過ごし方」を聞くという事も良い手法です。

例えばですが、規則正しい生活が出来ているか?と言うのは就業にあたり、非常に重要な選考のファクターになります。

次に必ず確認しておく項目として、「どういう時にコンディションを崩しがちか?」というものがあります。→季節・気候や睡眠不足などによってコンディションが変化するというのは健常者でもありますがが、障碍者は更に敏感で影響が大きいと認識しておく必要があります。

また、人間関係がコンディションを左右するという人は多くいますので、そこも注意が必要です。

基本的に体調管理は自己責任ですが、障碍者にはどうしようもない状況という事があるのも事実です。

「コンディションを崩したときの対処方法は?」という質問をすることで、自分自身でリカバリーすることができるか?とか、医師から指導を受けその方法を知っているか?を確認します。加えて、コンディションを崩した時には、なかには薬を服用するという人もいますので、その場合は、副作用についても聞いておきましょう。

頓服薬の中には強い眠気がくるというものもありますので、就業に支障がない程度かどうか、も確認します。

仕事をしてもらう時に精神的に崩れるという事は、健常者、障碍者問わずありますが、折角採用したのに力を発揮してもらえないのは非常に損失ですよね?

ですから、最大限パフォーマンスを発揮してもらうために、この質問をしてみてください。

「あなたをサポートしてくれる人はいますか?」これは精神的な支えになってくれる人が近くにいるか?を聞いています。家族や友人、またはカウンセラーなど、誰でもいいですが、誰にとっても心が弱くなった時にサポートしてくれる人がいるといないとでは大違いです。何でも話せる人がいるかどうかを確認して下さい。

受け答えの誠実さや、何故働きたいと思ったのかなど、通常の採用面接のような質問と併せて質問し、総合的に判断してください。

本来であれば、障碍者雇用に限らず、通常雇用にもこれだけ個人の状況を意識した面接が出来れば、会社の信用も従業員満足度も上がると思います。

是非、採用面接に限らず、日常の面談にも参考にしてください。

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